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感情を(たっぷり)入れて読む、良い点


📖読み手サイドとして

・表現したい気持ちや思いが叶う

・表現できる喜び、楽しい

・感情移入の難しさを克服している

・(表現が苦手な方が多いなか)上手い、器用

・自在に言葉や情景を操れる

・上級者


📖聞き手サイドとして

・わかりやすい

・情景が手に取るようにわかる

・ゆっくりで聞きやすい

・登場人物、風景が見えるよう



…反対に残念な点


📖読み手サイドとして

・感情移入をし過ぎると、表現ばかりに気持ちがいってしまう。よって全体が見えにくく、滑舌や声がおろそかになってしまう。近視眼的になる

・感情を入れこむので、朗読の速さが、ゆっくり過ぎてしまう可能性がある

・長文の場合、中弛みが生じる可能性も


📖聞き手サイドとして

・若干せっかちな聞き手の場合、早く先が聞きたいと感じる

・(感情を入れていくと、朗読自体がゆっくりの傾向にあるので)少し前の内容を忘れてしまう


補足


……などが挙げられます。

感情移入をしてそれを表現できる読み手は、本当に器用で上手い!なかなか苦労している読み手からすると、本当に羨ましいかぎりです!

しかしながら、両刃の剣とでもいいましょうか、

上記のような危険!を孕んでいることも。

そのあたりのさじ加減というのも難しいところですが、題材によって、シーンによって、コントロールできるといいですね。





  • 執筆者の写真: 吉田真理
    吉田真理
  • 2023年2月5日

先日の日経新聞に載っていたそうです。

俳優 長塚京三さんのコラム。


(拡大してご覧ください!)


俳優さんなので、朗読はお手のもの?と思いきや、やはり私たちと同じ「ご苦労」もあるのだな…と。

朗読に向き合う真摯な姿が素晴らしいなぁと思いました。

微妙な観客事情も……。わかる、わかる!!


声は使わなければ錆びる……あたりも、日ごろ声を出して演じている俳優さんでも?

いや、だからこそ、基本の大切を理解されているのでしょう。

求道者ですね。


【ご紹介くださいました、Yさん!ありがとうございました】

①夏目漱石 作 「夢十夜より第二夜」

【室と部屋について】


室の読み・結論

【しつ】と読んでください。

和尚のしつを下がって……

室の音読みは「しつ」訓読みは「むろ」

「室」の訓読みは常用漢字表内では「むろ」だけですが、表外では

へや(部屋)・ま(間)・いえ

・つま などがある

「室(へや)を締め切って、きいきい云わせるのだから、」(夏目漱石「それから」)

へや と読ませることもあるようですが、念の為、第二夜の音源を確認しても、ほとんどが【しつ】と読んでいます。


②和尚ー室

自分ー部屋

和尚のへやへ入ることを入室【にっしつ】と言います。


入室参禅(にっしつさんぜん)または入室問法(にっしつもんぽう)→禅宗で、師の居室に入り教えを受ける。

入室の読み方は、「にゅうしつ」ですが、仏教用語では【にっしつ】

そこから来ていると思われます。

和尚ー室

自分ー部屋



〜口惜しいと悔しいについて〜


現在の「口惜しい(くちおしい)」と「悔しい(くやしい)」は、どちらも同じ意味。

「くちおしい」は、くやしいとくらべ、やや文語調だが

双方とも、腹立たしい気持ち、残念でたまらないといった意味です。

口惜しいの読みを検索すると、「くやしい」とも出てきます。

ですが、昔は意味が違っていました。

元々の「口惜しい(くちおしい)」の意味は、惜しむ気持ちのこと。元々、朽ち果てるのを自分の力でくい止めることができず惜しむ気持ちのこと。朽ち惜しいからきている。

そして、元々の「悔しい」は、自分の失敗を悔やむ・後悔するという意味です。

「口惜しい」と「悔しい」は、腹立たしい気持ち、残念な気持ちを意味し現在はどちらも同じ。 ですが、昔はニュアンスが違っていました。

© 2019吉田真理

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