- 吉田真理
- 2021年3月19日
たしかに!朗読しているとき、二通りの読みを聞くことがあります。
早速調べてみました。
〜以下、NHK放送文化研究所・サイトからの引用〜
〔カッテ〕は誤読から生まれたものです。放送では〔カツテ〕を使いましょう。 伝統的な日本語では〔カツテ〕が正しく、室町時代の日本語をローマ字で記した史料にもちゃんと〔カツテ〕と発音するように書かれています。
〔カッテ〕が出てきた背景は、次のように考えられます。
1 戦前の日本語では、つまる音を「っ」と書く習慣があまりなかった。たとえば、「行つて」「買つて」と書いて〔イッテ〕〔カッテ〕と読むのがふつうであった。
2 このため、本来は〔かつて〕と書いて〔カツテ〕と読むのが正しいにもかかわらず、間違って〔カッテ〕と読む人が出てきた。
3 戦後、大きい「つ」と小さい「っ」とをきちんと書き分けるようになったが、〔カッテ〕と言ういい方は後々まで生き残った。そのため、「かって」と書く人も出てきた。
「かって」以外にも、「つ」でいいのに誤って「っ」が使われてしまうものがあります。これからも、戦前から使われていることばです。
• ×ウオッカ → ○ウオツカ
• ×カムチャッカ → ○カムチャツカ
以前に「ポッダム宣言」と言うのを耳にしたことがありますが、これにはびっくりしました。
以上、引用ここまで〜
ウオッカではなく、 ˗ˏˋウオツカˎˊ˗ なのですね!
参考にしてみてください❢
- 吉田真理
- 2021年3月9日
「抑揚」の定義を確認していたら「抑揚頓挫」という言葉に出会いました。
「抑揚頓挫」は「よくようとんざ」と読む四字熟語で、意味は「言葉や文章の調子を上げたり下げたり、また、勢いを急に変えたりすること」だそうです。
恥ずかしながら初めて聞いた言葉でした。
父親は県会議員をした人だけあって、言葉の抑揚頓挫が中々巧みであった。(田山花袋『蒲団』)
文や声などの調子を上げ下げしたり、途中で滞らせたりして、全体的な効果をはかること。調子が高低して起伏があり、途中で停滞、転折して調和のとれていること。また、盛んな勢いが途中でくじけること。▽「抑揚」は文や声などの調子の上げ下げ。「頓挫」は急に滞りくじけること。切れ目や転折のこと。
〜新明解四字熟語辞典〜
…頓挫 とあるので、勢いがあったのに、調子が上向いていたのに、挫けてしまう、というあまり良い意味としては使われなかったり、残念な意味で使用されることもあるのですが、上の例文や意味にもあるように、「朗読」では、なくてはならない要素です!
抑揚をつけての上手い朗読は良く聞きますが、それに加えて「頓挫」する意識・技術があると、更に引き込まれる魅力的な朗読になるのではないでしょうか。
私も良く教室で「上げて上げて…、ストンと落とす」「盛り上げて盛り上げて…、スッと抜く」
とお伝えしていますが
↑上の意味の「途中で停滞、転折」「急に滞りくじける」
これは、朗読において本当に魅力的な、喉から手が出るくらい欲しい魅力的な技術です。
「頓挫頓挫」みなさんも使ってみてください!
- 吉田真理
- 2021年3月4日
今日は、かぎかっこ「 」の読み方についてです。
「 」は全て立てて読みましょう!
地の文(説明文、ナレーション)よりも必ず立てて〜強調して、大きい声で読みます。
それがつぶやきでも、ささやきでも、
かっこ( )にあるような心の叫びでもです。
よく、ささやき だからと、小さくか細く読む方がいらっしゃいますが、まずそうしたら聞き手に伝わらないですよね。朗読会などでも、お耳のご不自由なお客さまには聞いてもらえないかもしれません。
「 」はしっかり立てて読む。
その上で、ささやいている、つぶやいている、ボソっと言っているように台詞を表現してみることです。
まずはしっかり立てて読みましょう!