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「湯どうふ」……あったかくて、ポカポカ温まりますねぇ。

これは、泉鏡太郎の作品(泉鏡花)です。

教室のOさんが読まれました。昔の言葉で書かれているので、難解ではあるのですが、「湯どうふ」今の時季にもぴったりで、想像しやすく、又前もって予習して頂いていたので、非常に助けになり皆で楽しみ味わいました。


冒頭の、雀に愛情を注ぐ様子や、目白鳥の鳴き声に耳を傾ける様はとても優雅で現代とは異なる時間が流れているよう。自然の描写が素晴らしい。


子どもの時分は、湯どうふなど興味がなく、私も夕食に湯どうふが出てくると、がっかりしたものだ。でも今は熱々の木綿の湯どうふが大好きである。暖まるし、健康にもいい。…そのあたりも


十四五ぐらゐの少年で、僕は湯どうふが可いよ、なぞは――説明に及ばず――親たちの注意を要す……


のくだりも面白い。「哀れな湯どうふ」というのもあるらしい。それから、


時々、婦人の雜誌の、お料理方を覗のぞくと、然かるべき研究もして、その道では、一端、慢らしいのの投書がある。たとへば、豚の肉を細かくたゝいて、擂鉢であたつて、しやくしで掬つて、掌へのせて、だんごにまるめて、うどん粉こをなすつてそれから捏こねて……あゝ、待つて下さい、もし/\……その手は洗つてありますか、爪はのびて居ませんか、爪のあかはありませんか、とひもじい腹でも言ひたく成る、のが澤山ある。


このあたりも面白い。クスッと笑える。


文語調はなかなか、取っ付きにくいのですが、おかげで勉強にもなりました。


Oさん、ありがとうございました!


明日も冷えそう、雪が降るのかな……?

そんな日には、湯どうふでも!


昨日「上手い朗読」について、教室のKさんとLINEで話していたところ



【最終的に「上手い」かどうかの決定権はどちらかと言えば「聞き手」側の方かな~とも感じました。

※あくまでも私個人の意見です💦】


とのご意見を頂きました。


……そっかぁ、そうかもしれませんね☺️

聞き手によって感じ方、受け取り方はちがいますものね。それぞれの聞き手の方々が自分のフィルターを通して聞く。感じる。


いいなぁと思いました🍀🍀🍀


Kさん、ありがとうございますm(__)m


これからも変わらず、「上手い朗読」につながるように、私は頑張っていきたいと思います‼️


  • 執筆者の写真: 吉田真理
    吉田真理
  • 2024年2月21日

先日参加させて頂きました朗読座談会「上手い朗読って、何?」に動画視聴を申し込まれた皆様、どうもありがとうございましたm(__)m


早速ですが、「上手い朗読」……

本当に語り尽くせないほど、難しい永遠のテーマだと思います。


私もあれから色々考えました。

単純に「上手い」、その反対の「下手」で分けていいものか?仮に下手?だとしても、味わいの感じる読みはあると思うし、何かを伝えたい情熱を感じる読みもあると思う。何が上手いかは、人によって感じ方が違うし受けとめ方も違う。ある人は「上手い!」と感じても別の人はそう感じないかもしれない。だから、容易に決めることはできないのではないか……。


モヤモヤ .。oஇ .。oஇ .。oஇ .。oஇ .。oஇ .。oஇ .。oஇ


でもそう言っていても始まらないから、一つ定義付けてみた…


それは「聞き手に伝わる朗読」。

では、「聞き手に伝わる朗読」が上手い朗読だとしたら


そのために押さえるべき一番は、発声発音滑舌。

聞き手は原稿はなく、耳だけが頼りなので、「あ」が「あ」、「い」が「い」にきちんと聞こえなくてはいけない。要するに滑舌。これは大事。テレビ・ラジオ・ドラマでも朗読界でもアナウンサーでも、なんて言っているのか分からない読み手に出くわすことが多々ある。

「イ」と「エ」が区別できていなかったり、前の音に流されてまたは、引っ張られて発音していたり、助詞の音がおろそかになっていたり。表現云々よりも発声、発音(読む時の姿勢、台本の持ち方なども)を物にする方が先である。

滑舌の注意のし所にはコツがあって、数学の「公式」のようなもの、それにあてはめれば、それらを押さえていれば必ずマスターできます。

それらが出来ていなければ上手い朗読とは言い難いと、私は考えます。だって、伝わらないから。


…じゃあ、それら発声発音滑舌が出来るようになったらどうするか?

どうしたらもっと上手い朗読になる?聞き手に伝わる?


発声発音滑舌にかかる期間は2~3年ほど。月2回の教室の練習だけだと、一年はあっという間。1年では、熟成されない。でも、この2〜3年、ばかみたいに発声発音滑舌ばっかりやっているわけではないので、それと並行して色んなジャンルのものを読んだり聞いたり、また、朗読会に参加したり聞きに行ったり……。そうするうちに必ず自然と「朗読力」はついてきます!

まず、「音程」がよくなる、安定します。そして、強弱、緩急、も分かってきます。分からなかったら、こちらからお伝え、お教えします。そして「自分で」考えて読むようになります。

文章に合わせて想像力も使い、地声だけでなく裏声も使い表現します。

裏声を入れられるようになったら、ひとまず素晴らしいです。


では更に上手い朗読イコール伝わる朗読にするためには。。


①朗読会や公演に足を運ぶこと。

(友だちや知り合いの、義理で観に行く類いじゃないやつ)

プロの朗読公演、例、朗読家、アナウンサー主催、俳優さん(←…しかし、一度観て、残念だったら次はそこへは行かない方がいい)


キラキラ輝いているステージ、舞台、衣装、演出、そういうシャワーをいっぱい浴びて、感動する、驚く、五感を養うとでもいいましょうか。


②好きな朗読の読み手がいたら、その人を真似てみる。俳優さんでもいい、その人(別人)になったつもりで読んでみる。


③音楽、舞台、お芝居、ミュージカル、ワークショップなど、朗読以外の舞台に触れる。


④優しくされて嬉しかったら「そういう朗読をしてみたい(そういう朗読をして、人に喜んでもらいたい……という発想)」と思うこと


⑤朗読会で拍手をいっぱいもらうこと


これらの①から⑤は、人間力を養うことにもつながるし、朗読で人を喜ばせたい、まわりを明るくしたい気持ちが根底にあれば、絶対に嫌われる朗読にはならないと思います。また十人十色、様々な人の朗読に触れて、いいなぁというものがあったらぜひとも盗んで(イヤ戴いて)OK。結果、たくさん引き出しが増えていきます。


他にも言いたいこと、書きたいことはたくさんありますが、以上が私の考える「上手い朗読」とそのための対策です。


読んで頂き、ありがとうございました。





© 2019吉田真理

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