宮沢賢治「やまなし」です。
「やまなし」は、1923年(大正12年)04月08日付、岩手毎日新聞に掲載された賢治の数少ない生前発表童話の一つです。
谷川の情景を2枚の青い幻灯と称し、谷川の底の蟹の兄弟が見る生き物たちの世界を描いたものです。
作品に出てくる「クラムボン」。これについては、たくさんの議論がされたようです。クラムボンって何???
アメンボ?
泡?
光?
光村図書の教科書(教科書にも掲載されている)には、「水中の小さな生き物」と注釈がされているそうです。
インターネットである書き込みを見つけました。
昭和14〜43年ごろ…アメンボ説
昭和46年…小生物説
昭和7年〜現在…蟹の吐く泡または、光説
昭和54年〜現在…crab(クラブ、蟹を英語にしたもの)からの連想
昭和60年〜現在…解釈してはいけない説(!)
平成16年…物理学が専門の研究者が唱えた、光の屈折説
こう見てみると、おもしろいですね。
ところが先日教室で、「こういうのが見つかりましたよ!」とTさんが教えてくださいました。
クラムボン……成虫として空中に飛びたつまで、水中に住む小さな虫「トビケラ」の幼虫。羽化直前のサナギの状態の幼虫
を指すのだそうです。Tさんが、ネットで探してくれました。ありがとうございます!
「トビケラ」で検索すると、最後に
〜宮沢賢治の「やまなし」にも出てくる〜
とありました。
クラムボンは、長年、意味はない?とされていて、読者が自由に想像するものとされていました。
でも、でも、どうやら「トビケラの幼虫」だったのですね。。(^^)
【インターネットには真偽のほどが分からない書き込み、情報もあると思います。全て鵜呑みにせず、自分の目で様々な書物等でしっかり確認することが大事です。しかし、それがなかなか出来なかったり、どう調べていいか分からない時は、助けになる入り口として、インターネットを活用するのは悪いことではないと思っています】
Comments