「湯どうふ」・最近の教室から。。。
- 吉田真理
- 2024年3月7日
- 読了時間: 2分
「湯どうふ」……あったかくて、ポカポカ温まりますねぇ。
これは、泉鏡太郎の作品(泉鏡花)です。
教室のOさんが読まれました。昔の言葉で書かれているので、難解ではあるのですが、「湯どうふ」今の時季にもぴったりで、想像しやすく、又前もって予習して頂いていたので、非常に助けになり皆で楽しみ味わいました。
冒頭の、雀に愛情を注ぐ様子や、目白鳥の鳴き声に耳を傾ける様はとても優雅で現代とは異なる時間が流れているよう。自然の描写が素晴らしい。
子どもの時分は、湯どうふなど興味がなく、私も夕食に湯どうふが出てくると、がっかりしたものだ。でも今は熱々の木綿の湯どうふが大好きである。暖まるし、健康にもいい。…そのあたりも
十四五ぐらゐの少年で、僕は湯どうふが可いよ、なぞは――説明に及ばず――親たちの注意を要す……
のくだりも面白い。「哀れな湯どうふ」というのもあるらしい。それから、
時々、婦人の雜誌の、お料理方を覗のぞくと、然かるべき研究もして、その道では、一端、慢らしいのの投書がある。たとへば、豚の肉を細かくたゝいて、擂鉢であたつて、しやくしで掬つて、掌へのせて、だんごにまるめて、うどん粉こをなすつてそれから捏こねて……あゝ、待つて下さい、もし/\……その手は洗つてありますか、爪はのびて居ませんか、爪のあかはありませんか、とひもじい腹でも言ひたく成る、のが澤山ある。
このあたりも面白い。クスッと笑える。
文語調はなかなか、取っ付きにくいのですが、おかげで勉強にもなりました。
Oさん、ありがとうございました!
明日も冷えそう、雪が降るのかな……?
そんな日には、湯どうふでも!
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